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株式会社大阪ケミカル・マーケティング・センターはマーケットリサーチを専門とする1962年設立の実績ある会社です。

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 Vol.3 No.235 大容量キャパシタの技術革新と最新動向

 2005年12月刊行  定価:85,439円(税込み93,983円)      B5判 150ページ     
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<刊行のねらい> 自動車市場を狙うキャパシタ

  1. トヨタの新型マジェスタには28セルの円筒型キャパシタ(松下電産製)が搭載され、2代目プリウスにもキャパシタが採用されている。キャパシタの応用では日産ディーゼル、本田が先行したが、EVではなくガソリン車に実用化されたことは、自動車における潜在需要の大きさを示唆している。キャパシタはHEVの主電源、エネルギー回生から制御システム、アイドリングストップ、排出ガス触媒活性など多様な電源に検討されており、自動車用のみで数千億円の市場規模と予想される。
  2. キャパシタの弱点はエネルギー密度の低いことであるが、日本電子は非多孔性炭素とイオン性液体によって88.5Wh/kgのエネルギー密度を達成した。二次電池を上回る出力密度に高エネルギー密度が加われば、二次電池を凌駕する。現在、量産化されているキャパシタのエネルギー密度は高いもので10Wh/kg程度であるが、キャパシタの高エネルギー密度化は着実に進展しており、今後は二次電池との競合が激しくなるであろう。
  3. 大容量キャパシタは日本ケミコン、エルナー、パワーシステム、日清紡績などが相次いで量産化し、産業・民生機器向けに供給され始めた。各社には非自動車用で生産量を増やし、コストダウンを図って本命の自動車に投入するという狙いがある。市場展開が本格化した大容量キャパシタはいま最も注目される蓄電デバイスであり、本書はその技術、市場、メーカー動向等を精査したものである。

<目  次>                         見本ページ

1.大容量キャパシタの現状と将来
 1−1 電気二重層キャパシタの開発経緯
 1−2 電気二重層キャパシタの性能と開発動向
  1−2−1 電気二重層キャパシタの性能と位置づけ
  1−2−2 電気二重層キャパシタの高性能化
  1−2−3 新材料開発と実用化動向(電極材料、電解液)
 1−3 大容量キャパシタのメーカーと事業化
  1−3−1 キャパシタ各社の参入と製品開発
    @パワーシステム  A日本電子  B日産ディーゼル工業
    C日本ケミコン  D日清紡績  Eエルナー  Fその他
  1−3−2 各社の事業提携と量産体制の確立
  1−3−3 本格市場投入とメーカー競合
 1−4 大容量キャパシタの現状と市場展望
  1−4−1 自動車用キャパシタ
    @次世代自動車の電源予測  A各種電池の競合状況
  1−4−2 産業・民生機器用キャパシタ
 1−5 大容量キャパシタの市場予測
  1−5−1 電気二重層キャパシタの生産量と市場規模
  1−5−2 大容量キャパシタの需要予測
2.大容量キャパシタの製品開発と新規材料
 2−1 電気二重層キャパシタの構造と特性
  2−1−1 電気二重層キャパシタの作動原理
  2−1−2 電気二重層キャパシタの基本特性
   (1) キャパシタの特性(長所、短所)
   (2) 各種蓄電デバイスの特性比較
  2−1−3 電気二重層キャパシタの構成材料
 2−2 大容量キャパシタの製品開発
  2−2−1 大容量キャパシタのセル構造とモジュール
  2−2−2 大容量キャパシタの性能と各社の製品開発
 会社名、商品名、電極材料、電解液、出力密度、
 エネルギー密度、定格電圧、静電容量、その他
  2−2−3 電気二重層キャパシタの構成材料と性能
   (1) 電気化学キャパシタの分類
   (2) 各種キャパシタの材料とセル電圧
 2−3 電極材料の開発動向
  2−3−1 電極活性炭の開発動向
   (1) 活性炭の種類と製法
    @水蒸気賦活  A薬品賦活  Bアルカリ賦活
   (2) 活性炭の構造と特性比較(粉状活性炭、活性炭繊維)
   (3) 静電容量と比表面積、表面酸化物の影響
   (4) 活性炭電極の製法と特性
    @活性炭繊維クロス  A活性炭/バインダー塗布
    B活性炭/フェノール樹脂炭化シート
    C活性炭/PTFEバインダーシート
   (5) 電極用活性炭の種類と価格
    @ヤシ殻炭  Aフェノール系  B石油コークス
    C砂糖原料(TDA社)
  2−3−2 電極の新材料開発
   (1) 非多孔性炭素
    @非多孔性炭素の製造プロセス
     1)原料炭  2)前熱処理  3)活性化(KOH処理)
     4)アルカリ除去  5)後熱処理  6)その他
    A非多孔性炭素の電極特性
     1)電界賦活(イオン挿入)  2)細孔特性
     3)電圧と静電容量密度  4)その他
   (2) ナノカーボン電極
    @カーボンナノチューブ  Aフラーレン
   (3) 金属酸化物
    @金属酸化物の電極特性
    A各種複合酸化物の比容量とエネルギー密度
   (4) 金属錯体高分子
   (5) 金めっき電極
 2−4 電解液の開発動向
  2−4−1 電解液の種類と特性(水溶液系、有機系)
  2−4−2 有機電解液の溶媒と溶質
   (1) 溶媒と溶質の種類
   (2) 各種溶媒の物性値
  2−4−3 イオン性液体の実用化(DEME系、EMI系)
  2−4−4 ゲル電解質の開発と特性(物理ゲル、化学ゲル)
 2−5 セパレータの開発動向
  2−5−1 セパレータの要求特性
  2−5−2 有機電解液の部材乾燥工程とセパレータ
  2−5−3 キャパシタ用セパレータの種類と開発
    @セルロース紙  A合成繊維不織布
    B微多孔質フィルム  C耐熱性セパレータ
3.大容量キャパシタの市場開拓と需要展望
 3−1 大容量キャパシタの用途開拓
  3−1−1 電気二重層キャパシタの用途分野
    @入力平準化  A出力平準化  Bエネルギー回生
    C長寿命・高信頼性  D放電時間の設定
  3−1−2 大容量キャパシタの競合と共存
 3−2 自動車用キャパシタの市場と製品開発
  3−2−1 クリーンエネルギー車と電気自動車
   (1) クリーンエネルギー車の種類と特性
   (2) EVの販売、普及動向
    @低公害車の出荷台数  A低公害車の普及台数
    B自動車各社のPEV、HEV、FCEV出荷台数
   (3) 自動車各社のEVと採用電池
    @ニッケル・水素電池  Aキャパシタ
    Bリチウムイオン二次電池  C鉛蓄電池
  3−2−2 キャパシタ搭載車の開発と使用目的
   (1) ハイブリッドトラック(日産ディーゼル:コンドル)
    @トラックのエネルギー効率
    Aスーパーパワーキャパシターの性能
    BHEVのシステム構成  C燃費改善・排出ガス低減効果
   (2) 燃料電池車(本田:FCX)
    @FCXのシステムとキャパシタの構造
    Aウルトラキャパシタの改良と性能
   (3) ECB制御用電源(トヨタ:マジェスタ、プリウス)
    @ECBの機能とバックアップ電源
    Aキャパシタユニットの構造
  3−2−3 ハイブリッド車のキャパシタ需要予測
   (1) ハイブリッド車の生産台数と二次電池の需要量
    @自動車各社の二次電池需要量
    A電池メーカーの供給体制
     1)パナソニックEVエナジー  2)三洋電機
   (2) 各種電源の競合と代替予測
    @各種EVの適用電池
    Aハイブリッド車の変遷と電源予測
   (3) 大容量キャパシタの競合と採用予測
    @キャパシタと二次電池の特性比較
    A小型HEVと大型HEVの適性
   (4) 二次電池のアシスト電源とキャパシタ
  3−2−4 燃料電池車の二次電源
    @ダイレクト方式  Aアシスト方式(二次電池、キャパシタ)
  3−2−5 自動車の高電圧化とキャパシタ
   (1) 自動車の電力消費と42V電源
   (2) アイドリングストップ用電源
    @リチウムイオン二次電池(トヨタ:ヴィッツ)
    Aキャパシタ  B36V鉛蓄電池
   (3) 車輌制御システムの高度化と電力供給
  3−2−6 海外の自動車用キャパシタ開発組織
 3−3 産業・民生用キャパシタの市場と製品開発
  3−3−1 産業・民生機器におけるキャパシタの用途
  3−3−2 産業・民生用キャパシタの開発と用途
    @無停電電源装置(UPS)  Aデジタル複写機
    Bソーラー標識  C自然エネルギー発電装置、他
  3−3−3 産業・民生用キャパシタの需要予測
4.大容量キャパシタのメーカーと事業戦略
 4−1 大容量キャパシタの企業化動向
  4−1−1 大容量キャパシタの参入メーカー
  4−1−2 キャパシタ各社の事業提携
   (1) 共同体制の背景と要因
   (2) 各社の提携内容
    @パワーシステム/オムロン/三井物産
    A日本電子/ACT/日産ディーゼル工業
    B日清紡績/日本無線  Cその他
  4−1−3 新規参入による競争激化
 4−2 キャパシタ各社の製品開発と事業展開
  4−2−1 パワーシステム
   (1) 大容量キャパシタの開発と事業化
   (2) 大容量キャパシタの性能
    @活性炭電極製品  A非多孔性炭素電極製品(NGC)
    Bキャパシタモジュール(wellgeo)
   (3) ナノゲートキャパシタの材料開発
    @非多孔性炭素の製法  A電解液  B電極特性
   (4) 大容量キャパシタの量産化と用途
    @キャパシタの量産化(生産能力)  A用途開拓
  4−2−2 日本電子/ACT
   (1) エコキャッシュの開発と事業提携
    @事業提携(日産ディーゼル)  A生産体制
   (2) エコキャッシュの性能と材料開発
    @高エネルギータイプ、高出力タイプの物性
    A非多孔性炭素の特性  Bイオン性液体の種類と機能
    C非多孔性炭素/イオン性液体による高性能化
   (3) エコキャッシュの製品化と用途
    @サンプル製品のセル仕様とモジュール  Aエコキャッシュの用途分野
  4−2−3 日本ケミコン
   (1) 日本ケミコンのキャパシタ事業
    @生産体制  A販売提携(丸紅ケミックス)  B新製品開発(AESD)
   (2) DLCAPの製品特性
    @円筒型セル  A角型セル  Bモジュールの仕様
   (3) DLCAPの用途展開
    @デジタル複写機  A自発光式道路鋲  B小型風力発電  Cその他
   (4) AESDの開発と特性
    @電極材料(金属錯体高分子) Aセルの性能
  4−2−4 日清紡績
   (1) エヌズ・キャップの性能と製品展開
    @3Vセルの性能と種類  Aモジュール展開
    Bモジュールの電圧均等化技術(日本無線)
   (2) イオン性液体とキャパシタの特性
    @DEME系イオン性液体の特性  Aキャパシタの性能
   (3) エヌズ・キャップの事業化と用途
  4−2−5 エルナー/旭硝子
   (1) キャパシタの事業展開
   (2) 大容量キャパシタの技術開発
    @ナノスケールカーボンコンポジット(活性炭)
    Aミクロフィブリル化高密度成形法(電極)
    B非対称第4級アンモニウム塩(電解質)
   (3) パワーキャップ、ダイナキャップの製品特性
    @パワーキャップのセル仕様と品種
    Aダイナキャップの品種と性能
  4−2−6 NECトーキン
    @スーパーキャパシタの品種と性能  A用途展開
  4−2−7 指月電機製作所
    @FARADCAPの仕様(PMA、FML)  A用途展開
  4−2−8 明電舎
    @M-CAPユニットの構造と特性  A用途展開
  4−2−9 パナソニックエレクトロニックデバイス
  4−2−10 TDK
  4−2−11 三谷産業(ネスキャパシタ社)
 4−3 大容量キャパシタの材料メーカー
  4−3−1 電極用活性炭メーカー
   (1) 電極用活性炭の種類
   (2) 電極用活性炭のメーカー動向
    @クラレケミカル  A関西熱化学  BJFEケミカル
    CTDA社  Dその他
  4−3−2 電解液メーカー
   (1) キャパシタ用電解液の特性
   (2) 電解液のメーカー動向
    @富山化学工業  A三菱化学  B日本カーリット  Cその他
  4−3−3 セパレータメーカー
   (1) セパレータの要求特性
   (2) セパレータのメーカー動向
    @ニッポン高度紙工業  A旭化成ケミカルズ
    B日本板硝子  C日本バイリーン  Dその他
5.新しい蓄電デバイスの開発と競合
 5−1 新蓄電デバイスの開発と市場性
  5−1−1 新蓄電デバイスの種類と製品開発
   (1) 各社の製品開発
   (2) 有機化合物による蓄電デバイス
    @ジスルフィド電池  Aリチウムサルファ電池、他
  5−1−2 新蓄電デバイスの性能と位置づけ
  5−1−3 新蓄電デバイスの用途と競合電池
 5−2 新蓄電デバイスのメーカーと開発動向
  5−2−1 NECトーキン
   (1) プロトンポリマー電池の構成材料と作動原理
    @インドール系三量体  Aキノキサリン系ポリマー
   (2) プロトンポリマー電池の特性
    @充放電特性  A温度特性  Bサイクル特性
   (3) プロトンポリマー電池の用途と位置づけ
    @各種電池との性能比較  A用途開発
  5−2−2 NEC
   (1) 有機ラジカル電池の安定ラジカルと作動原理
    @PTMA  Aラジカル化合物の酸化還元反応
   (2) 有機ラジカル電池の性能
    @エネルギー密度  A出力密度  B電圧
    Cサイクル特性  Dその他
   (3) 有機ラジカル電池の製法と用途
  5−2−3 FDK
   (1) デュアルカーボンセルの構成材料と作動機構
    @ホウ素化黒鉛  A充放電反応機構
   (2) デュアルカーボンセルの特性と用途
    @エネルギー密度  A出力密度  B電圧  Cその他
  5−2−4 旭化成(非水系リチウム型蓄電素子)
    @複合多孔性材料  Aエネルギー密度
    B出力密度  Cその他
  5−2−5 富士重工業(リチウムイオンキャパシタ)
    @ポリアセン系材料  Aエネルギー密度
    B出力密度  Cその他
6.イオン性液体
 6−1 イオン性液体の性質と応用
  6−1−1 イオン性液体の性質
  6−1−2 イオン性液体の応用分野
    @電解質  A反応性溶媒  Bその他
  6−1−3 イオニクスデバイスとイオン性液体電解質
   (1) リチウムイオン二次電池
    @電解質としての特性  APP13-TFSI
    BDEDMI-BF4  Cその他
   (2) 色素増感太陽電池(ゲル化イオン性液体)
    @ゲル電解質の研究開発
    Aナノ粒子添加ゲル電解質  Bその他
 6−2 大容量キャパシタとイオン性液体
  6−2−1 イオン性液体によるキャパシタの商品化と性能
   (1) DEME系イオン性液体(日清紡績)
    @DEME系イオン性液体の種類  A特性
   (2) EMI系イオン性液体(日本電子)
    @イオンサイズと炭素層間距離  Aニートと溶媒
    Bその他
  6−2−2 キャパシタとイオン性液体の展望
    @低粘度化  Aニートの応用  Bその他
 6−3 イオン性液体の開発と企業化
  6−3−1 イオン性液体のメーカーと企業化動向
    @広栄化学工業  A関東化学  Bステラケミファ
    C日本合成化学工業  D東洋合成工業
    E第一工業製薬  Fその他
  6−3−2 イオン性液体の市場と展望


    
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